無性に物書きになりたい欲求にかられる。
図書館などへ日夜繰り出し、大量に書物を読み漁って調べものをしてみたり、愛用の万年筆を持って、「やっぱり紙とペンじゃなきゃ、いい文章は書けないね」とか言ってみたり、日本各地を取材に訪れた際、いつもそこで事件に遭遇して、いつも巧みな推理で見事解決してみたり、箱根の旅館に逗留して、そこの女将と仲良くなってみたり、頭を掻きむしりながら昼夜問わず何日も原稿用紙に向かってみたり、出版社の人の目を盗んで散歩に行って「先生、困りますよー。」と言われたり、
芥川賞とか
直木賞とかの候補者に選ばれて、結果の連絡をドキドキしながら電話の前で正座して待ってみたりしたい。